GBIF.orgは、国家・テーマ・プロジェクト単位で構成されるインフラの国際的な分散型ネットワークを介して出版された生物多様性データのインデックス(索引)です。 この相互接続されたシステム内において、データ出版者は、永続的で安定的なアクセスポイントの下で確実にデータが共有されるようにすることが不可欠です。 多くの機関、特にGBIFに参加したばかりで、常にオンライン状態にあるサーバーでデータをホスティング、維持できる設備のない機関にとって、この要件は困難な課題です。
この課題に対処する1つの方法は、データ出版とデータホスティングを区別することです。 これらの事業は関連していますが、同一機関が両方のタスクを実行しなければならないという形式的な要件や技術的な要件はありません(実態としてはそうであったとしても)。
データ出版 は、GBIFネットワークを介した使用を目的に標準化したデータを整理し共有する活動です。 機関は、オンライン登録フォームに記入し、GBIFネットワークの国や組織を代表する参加団体の一つあるいはノード運営グループから承認を得ることで、GBIFデータ出版者となることができます。
データホスティング は、アクセス可能な安定したWebプラットフォームにデータを保管する活動です。 このサービスの提供について標準的な取り決めはありませんが、データホスティングを行うということは、永続的で信頼性の高いWeb接続型プラットフォームを維持することに専念し、長期的に運用する能力を約束したことになります。
誰がデータセットをホスティングするかによらず、GBIFはデータ出版機関と登録国の両方をクレジット表記するよう努めています。 以下は、GBIFとの共有データをホスティングする方法について情報に基づいた決定を行うためのクイックガイドです。
ホスティングの手順
サポートされているデータ形式に整理したら、次の手順を行います。
- 出版者登録フォームの手続きを完了し、GBIFデータ出版者になります
- Choose a data hosting and publishing platform. GBIF's Integrated Publishing Toolkit can be self-hosted, hosted by a national or thematic node (including one of several available trusted data-hosting centres, or hosted on one of the GBIF Secretariat's cloud-based regional IPTs.
- Get access to the IPT manual and training resources
- データセットの出版を開始します
IPTについての紹介:Integrated Publishing Toolkit
IPTは、GBIF事務局が開発、サポートしているフリーのオープンソースソフトウェアです。 世界中の組織が、GBIFネットワークを通じて生物多様性のデータセットを出版、共有するために、IPTを使用しています。 また、IPTは学術論文中での参照されるデータのレポジトリとしても機能します(例えば、CanadensysネットワークのホスティングによるIPT環境)。
テストモード
IPTはテストモードでインストールすることができます。 テストモードではホスティングされるリソースについて、インデックスは作成されず、GBIF.orgからの検索によって公にアクセスされることはありません。 もし、ご自身でIPTをインストールする場合は、登録プロセスを理解するために、まずテストモードを試すことをGBIFは推奨します。 テストモードは、IPTを評価したりトレーニングを実施したりするときにIPTを稼働するためのものです。 テストモードで登録するとテストレジストリに格納され、リソースにインデックスが作成されることはありません。
IPTが期待どおりに機能していることを確認したら、GBIFを通じて実際にデータが検出できるよう、プロダクションモードでソフトウェアを再インストールする必要があります。 プロダクションモードでは、データセットが登録、出版され、インデックスが作成され、GBIF.orgを通じて公にアクセスできるようになります。
IPT環境および関連機関の両方をGBIFに登録しなければなりません。 機関の登録がお済みでない場合は、この手順を完了し、IPTのショートフォームから基本情報をご提供ください。 詳細な手順についてはIPTユーザーマニュアルをご確認ください。
利用規約
データ出版者による外部データホスティングの使用については、理想的にはデータ出版者とデータホストの双方に対する諸条件及び義務の概要が記載されたサービスレベルの合意書をもって、当事者同士で交渉する必要があります。 GBIFのクラウドホスト型IPTの使用にはGBIF Data Publisher Agreement(GBIFデータ出版者同意書)が適用されます。